幾多未亡人と女子大生麗奈。其の四
腰をぐいと前進させると、なんとあっけなく、なんの抵抗もなくヌルリと根元まで
入ってしまった。こんな処女なんて居ないぞと私は思った。むろん血は一滴も出ない。
たしかに激しいスポーツを遣っていた女性の中には男性とセックスしないのに
処女膜が破れてしまうケースもあるらしいが、でも本当だろうか?
麗奈の場合、処女膜が、処女膜が破れたのは男性とセックスという名の
レスリングでもした為では無いだろうか。
処女であれば覚悟は決めていても処女膜を破られる瞬間、激痛と恐怖から
上へ上へと体をずり上がらせて、本能的に挿入の痛みから逃れようとする
動作をするものである。それが何も無い。
幾多未亡人は姪が未だ処女で肩身が狭い思いをしていると信じて私に破爪を
依頼したのにこの有様はなんなのだ。
『麗奈、あんたは処女ではないね』
「いいえ。男の人とこんな事するのは初めてですよ」
『うそつけ、初めてで、こんなにすんなり嵌るオマンコなんてないぞ。
それに初めてでこんなに感じる女性も居ないぞ』
「本当に初めてなんです」
『そうかい。そんならヒイヒイよがらせてやろうか。
幾多の叔母さんに麗奈がセックスの経験者だって事を知らせてやろうか』
私は意図的に感じる場所を避けてゆっくり時間をかけて抜き差しをしながら、
時々浅い挿入ですこすこと腰を使って、
又深い挿入に戻る八深二浅の術を使ってやった。
初めて男に接する女性だったら、男性性器を己の体内深く挿入された初体験に
気も動転してとても快感を感じる余裕など未だ無いものである。
ただただ嵐が早く過ぎ去るのを祈るのみである。
しかるに麗奈はあきらかに快感を感じ楽しんでいる節がある。
私が腰を引き気味にして膣内部の快感ポイントを擦ると明らかに
腰の動きが反応してくる。最初は処女の振りして感じない振りをしていたが、
熟練した私の性技は次第に仮面を引き剥がし始めた。
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麗奈はごく僅かではあるが腰を使い始めたではないか。
私はそれに合わせて振り子の振幅を大きくしていった。
すると麗奈は遂に私の罠に嵌って熟女なみのダイナミックな腰遣いを始めた。
『もうばれているぞ。そうとう経験があるな。
叔母さんはお前を処女だと思って、こんな事を企画して呉れたんだぞ』
「ごめんなさい。ばれちゃつたみたいだね。だって、晴山さんは巧過ぎるんだもん」
『開通式は何時やったんだい』
「高二の時に美術の先生の自宅に絵のモデルで通っているうちに、やられちゃつたの」
『では大学時代は誰と遣ったんだい』
「家庭教師の生徒の父親が遊び人で、随分とセックステクを仕込まれたわ」
『道理で慣れてるはずだ』
私は腰の動きを止めた。イク事を覚えた女性にとっては、蛇の生殺しである。
「あらどうなさったの。止めるの」
『うん、やめよう。だって今日の是は麗奈の処女膜を破る為だったんだろう。
これじゃあ意味ないよ』
「ねえ、イカせて」
『駄目だよ。叔母さんに直ぐばれちゃうよ』
「幾多の叔母さんには黙っててねぇ」
『出血しない人もあるから、あくまで初めてで痛かったと言って、
歩くときはオーバー位にがに股で歩いて叔母さんを信用させるんだよ」
麗奈が起き上がりショーツを身に着けた。
私は別室で待機している幾多未亡人破爪が無事済んだ事を告げた。
幾多未亡人は部屋に入って来るなり、シーツを見た。
「あら、出血しなかったのね。でも麗奈ちゃんはエアロビクスしてたから、
知らない間に破れちゃつたのね」
幾多未亡人は善意に解釈して呉れた。
「痛かったわ。丸太棒みたいなのがアソコに突っ込まれるんだもの」
麗奈はわざと痛々しくがに股歩きをしている。
「女は誰だって一度は経験するものなのよ。
でもこれで初めて麗奈ちゃんも一人前の女になったのよ。
じゃあ麗奈ちゃんはあちらの部屋で少し休んでてね。
熟女の私が今からお口直しに晴山さんのお相手させて戴くわ」
麗奈はがに股の演技をしながら姿を消した。
「思いだすわぁ。私は高校一年の夏に海水浴場で大学生にナンパされ、
防風林の中で嵌められて痛かったわぁ」
最近は女性の九割近くに結婚という正式な儀式を経ず、夫以外の男性から破られた
処女喪失のドラマがあるという。
幾多未亡人は早くも浴衣を脱ぎ始めた。何と浴衣の下には何も着けていない。
ブラジャーもショーツも取り去って、浴衣を着ていたのだ。黒い陰毛が目に飛び込んで来た。
「晴山さん、処女相手に神経をつかわれたでしょう。こんどはじっと寝てらして良いわ。
私が上に成って気持ち良くしてあげますから」
『じゃあ、私は寝かせて貰いますよ。あとはお好きなように遣ってください』
私はペットの上に仰向けに成った。不発に終わった逸物はうなだれていた。
幾多未亡人はそれを見て、
「一眠りされたが良さそうね。私も一緒に横で寝かせて下さいな」
それは私も望むところであった。射精しなかったとはいえ、二人続けてはきつい。
幾多未亡人は白磁の様な綺麗な肉体をきびきびと動かせて、ベッドの足元側に
丸めていた毛布を上に引っ張り上げると二人の体の上に掛けた。
むろん毛布の内側はスッポンポンであるから、遣りたくなったら何時でも遣れるのである。
まるで夫婦のように、お互いに顔を横向きにして見詰め合った。
愛らしい目、すっきりした鼻、赤いセクシーな唇、甘い香りの吐息。
そして絹の様に滑らかな素肌に指を滑らせる。
「佐々木さんに聞いたんですけど、春山さんはとてもお上手なんですってね」
佐々木さんと言うのは短歌サークルの一人で彼女と同じ未亡人である。
サークルの忘年会の夜にラブホテルに誘われたので止む無くお相手したまでである。
『何がさ』
「分かってらっしゃるくせに。うんもう意地悪なんだから・・・」
幾多未亡人は私の裸の胸をどんと衝いた。
『私は普通だよ。誰がそんなデマ流しているのかなぁ』
「うーん。憎い人。暫く大人しく何にもせずにオネンネしましょうね。
こうやってあなたと一緒に寝ていると何だか主人との新婚時代を思い出すわ」
『元高等学校校長先生夫人と一緒の布団に寝れるなんてそう滅多にない事だからね』
「あらいやだ。今はただの未亡人ですわ」
『凄く淫乱な未亡人だったりして・・・』
「あらひどい事、おっしゃるわね」
幾多未亡人は私の太腿をおもいっきりつねった。
おたがい手を絡ませながらいつしか眠ってしまった。
- 二人の女
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ご挨拶
Author:万屋 太郎
2006年9月に初稿をUPしてから
早くも14年が経過いたしました。
生まれ育った横浜を離れて6年前の1月に、
静岡県伊東市に移住いたしました。
山あり、湖あり、海あり、の自然環境はバッグンです。
伊東には多くの文人が別荘を持ち、多くの作品を
手がけて居られるようです、私もあやかって、
この自然環境の中での創作活動が出来ればと思っております。
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