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詩(うた)と小説で描く「愛の世界」 老人の貪欲な舌。其の一
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老人の貪欲な舌。其の一

◇男なしでは居られぬ女
img_right.png
男も七十を過ぎて年金暮らしになれば、人生はもう終わったようなものですが・・・。
私の様な職人は七十までは何とか経験を生かした現場仕事にもありつけたのですが、
今では、見積もり依頼や、仕様書作りと、図面作成等、
パソコン相手の仕事しかありません。
元来私は体を動かす仕事が好きで、若い頃からの“電気屋”一筋で
全国を駆け回って居りましたので、デスクワークは苦手なのですが・・・。

“年齢制限”と言う壁は如何ともしがたく、大手の工場では入門もさせてくれません。
其れでも見積もり依頼や設計仕事で慣れ親しんだ“業界”とのご縁が未だ繋がって
居られるのは有り難いこと感謝しなければなりますまい。

こんな私にも、仕事以外の人生に未練も希望もあります。
いや若い頃より、もっと激しくこみ上げてくる情熱のようなものは、あるのです。
それは“女”です。

私は二十五年前に妻と離婚いたしましたが、それ以前にも、以後も、妻一人しか
知らずに生きてきました。べつに真面目一筋の性格でもありませんが、
仕事以外の事には余り関心を持たず、面倒くさがり屋で、余り愛想のいい人間では
ありません。それに姿かたちの見栄えが良いわけでもないから、女性にもてたと言う
記憶もほとんどなく、妻曰く“つまらない男”だったのです。

そうして私の人生もそろそろ終わりかという頃(65歳の時)一人の女性と出会ったのです。
その切っ掛けは、都内に住む甥っ子が有る日私を訪ねてきて、こう言ったのです。
「叔父さん、俺の愛人と会って、別れ話を付けて来て呉れないか」

甥っ子は私と違って男っぷりもよく、若い頃からよく遊んでいました。
そのころ小さな建設会社の部長をしていて金回りもよく、趣味のジャズバンドを率いて、
演奏活動をしていました。愛人も二人抱えていました。
しかし会社の業績に陰りが出てき始めて、
さすがにそんな贅沢もしていられなくなったという訳です。


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お気に入りの恵美子03
その女は吉祥寺の小さな町工場の事務員をしていて、
両親と一人娘の四人暮らしをしているとの事でした。
亭主とは3年前に離別、年齢は51歳、わりと大柄のなかなかのグラマーですが、
無口でどこか暗いところのある女でした。
なるほどこれではちょっと言い出しにくいかな?、
と甥っ子の気持ちもなんとなくわかるような気もしました。

音楽が共通の趣味という事で甥っ子と知り合ったとの事ですが、
ミイラとりがミイラになって、その女とできてしまった。と言う訳です。

ベッドの中での女は、会ったときの無口で暗い印象とは打って変わって、
あからさまな声を上げ、そのたっぷりと脂づいた身体で乱れまくってきました。
なにより、ベッドに入った時からあそこがもうベトベトに濡れそぼっていたのが、
私には信じられないほどの感激でした。

別れた妻は痩せぎすで、陰毛も薄く、濡れ方も少ない女でしたので、
こう言うボリュームある体つきで、陰毛も濃く、たっぷり濡れる女を抱いてみたいと、
密かに思い続けていたのでした。

その粘りついた愛液があふれかえる陰裂の中にペニスを差し込み、
むっちりとした太腿が腰に巻き付いてくると、私はますますいきり立ち、
同時に女がいじらしく思えてなりませんでした。

終わったあと女は、
「お金はいりません。あたしは、男の人なしでは居られないんです」
と言って私の胸に顔を埋めてきました。
  1. 合縁奇縁
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  1. 2014/03/30(日) 14:49:12 |
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  1. 2014/03/22(土) 09:40:14 |
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ご挨拶

万屋 太郎

Author:万屋 太郎
2006年9月に初稿をUPしてから
早くも14年が経過いたしました。

生まれ育った横浜を離れて6年前の1月に、
静岡県伊東市に移住いたしました。
山あり、湖あり、海あり、の自然環境はバッグンです。
伊東には多くの文人が別荘を持ち、多くの作品を
手がけて居られるようです、私もあやかって、
この自然環境の中での創作活動が出来ればと思っております。

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