小説・大岡川ラブロマンス。其の二十二
◇添い遂げし夜
日産スタジャムで行われた、神奈川大学と関東学院大学のサッカー試合は、
神奈川大学の圧勝で終わった。
その夜アズサは高橋恵美子に戻って早川豊と共に
大岡川端のラブホテルの一室に居た。
「ねぇ、あたし酔ったわ。もう動けやしないわ。介抱して下さいね」
青菜に塩と言う言葉が有るが、恵美子(アズサ)は自分でも呆れ返る程、
早川の前に出ると、小娘の様に意気地が無くなるのだ。
大学の祝勝会を途中で抜け出して来た早川は、約束の寿司屋で
寿司と酒を呑み交わして居るうちに、いつしか二人の心は一つに融和されていた。
元々余り酒に強くない早川は、酔った恵美子を抱きかかえる様にして、
確りした足取りで近くのラブホテルに入ったのである。
ホテルの部屋に入ると転がり込むようにして座布団の上に横たわった。
早川は大学の制服のまま上から恵美子の顔を覗き込んでいると、
No1のホステスと言われるだけ有って、品のある整った顔にあどけない赤い唇が
潤んで誘いかけるように見える。
「ねぇ、どうしたの、あたし苦しいわ、喉が渇いて仕様がないの、水を呑ませて・・・
ウウン、いや!お口に移して呑ませてくれなくちゃ・・・ねぇ、口移しにして・・・」
甘えて見た。純情な青年の、世間ズレのしていない顔に当惑の色が走ったが、
それでも恵美子に言われた通り、グラスの水差しを口に持っていた。
「ねぇ、早くゥ・・・あたしが喉が渇いて苦しんでいても良いのゥ?」
両腕を伸ばして顔の上の男の首に腕を伸ばした。
「本当に良いんですか?そんな事をしても」
「いや!豊さんの恵美子ですもの、それ位当然じゃないの」
言われた豊は困った様にして居たが、水差しの水を口に含んでから、
恵美子の愛くるしい唇に近づけ、口移しに水を移してやった。
一度、二人の間の敷居が外されると、油紙に火が付いた様なものであった。
「嬉しいわ、豊さん・・・とっても美味しい・・・」
二人の唇が其の侭重なり合って離れなかった。初めて二人が唇を交わし合った。
恵美子は女の体を知らない豊が新鮮なものに思え。此の侭今夜は固い契りを
交わしておきたかった。体と体とで約束を交わさないと、是から豊がイギリスへ
留学して帰るまでの間、安心して待っていられない様な不安があった。
「ねぇ、豊さん、あたし苦しいわ、帯を解いて下さいな。
もう、きゆッと締められているので息が苦しいの」
乱れた裾から赤い燃えるような湯文字(腰巻)が洩れて、若い大学生の彼には、
正視出来ないほど艶めかしかった。
「和服って随分色々な物で締め付けているんだな」と普段、滅多にお目に掛からない、
和服の装いに戸惑いながらも言われた通り帯びに手をかけた。
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「そうよ、あたしまるで夢見ているみたい。貴方にこうして甘えて居られるんですもの。
ねぇ、豊さん、あたしはまだ、初恋ってした事が無いのよ。
豊さんがあたしの初恋の人よ。本当よ」
膝枕になったまま帯を解かせた恵美子は、
「ねぇ、あたし眠くなったわ。抱いて・・・ベッドまで運んで頂戴、
豊さん、今夜は帰さないわよ、良いわね」
首に巻いた腕で男を覗上げると、豊もそのつもりで居たらしく、
「えぇ、帰りませんよ」
「そう、嬉しい、とても嬉しいわ。さぁ、抱き上げて頂戴!
あたしが豊さんを今夜は寝かさないで、ウンと虐めてあげるわよ、ねぇ覚悟しなさい」
「・・・・」
言われた通り恵美子の体を軽々と抱き上げた。次の間には紅葉の葉と花を描いた
絹布団が部屋一杯に敷かれてあった。部屋の襖絵は浮世絵風な男女が、
抱き合っている春画であった。間接照明の青白い明かりが其れを浮かび上げていた。
「恵美子さんは割りと重いんだなぁ」
「そうよ、あたしこれでも裸になると、とてもお肉が多いんだから・・・
豊さん、見たい?」
「・・・・」
「ふゝゝゝ、初心なのねぇ、照れて、真っ赤になってるわ、
ねぇ、あたしが豊さんをこれからうんっと虐めるわよ・・・」
「さあ、あたしが服を脱がせて上げる、この金ボタンを外して上げるから、
ぢいっとしていてね」
恵美子は長襦袢姿のまま上半身を起こすと、横臥した早川豊の制服の
金ボタンを一つ一つ外した。応援団長らしく、ガッチリした逞しい骨組みの胴が、
ランニングシャツ一枚の下に赤銅色に日焼けしていた。
「今度はズボンよ、ベルトを外してあげる」
KU字のバックルを緩めた恵美子は、ズボンを下までずり降ろした時、
大きくテントを張っているトランクスを見て、
「あら!凄い元気!豊さん、あたし頭がクラクラに成って来たわ、
豊さんの息子さんて、随分威張ってるのね」
恵美子は手でそっと握って見た。仮性包茎である。
くるっと握ったものを剝くと、小気味よげに包茎の下から充血した亀頭が出て来た。
「あぁ、恵美子さん!」
「ふゝゝゝ気持ちはどう?ねぇ、じっとしていてね、あたしが好い事してあげるわ」
童貞と言う魅力は男の肌を知り尽くしている恵美子にとっては、
宝石以上に尊いものに思えた。
日産スタジャムで行われた、神奈川大学と関東学院大学のサッカー試合は、
神奈川大学の圧勝で終わった。
その夜アズサは高橋恵美子に戻って早川豊と共に
大岡川端のラブホテルの一室に居た。
「ねぇ、あたし酔ったわ。もう動けやしないわ。介抱して下さいね」
青菜に塩と言う言葉が有るが、恵美子(アズサ)は自分でも呆れ返る程、
早川の前に出ると、小娘の様に意気地が無くなるのだ。
大学の祝勝会を途中で抜け出して来た早川は、約束の寿司屋で
寿司と酒を呑み交わして居るうちに、いつしか二人の心は一つに融和されていた。
元々余り酒に強くない早川は、酔った恵美子を抱きかかえる様にして、
確りした足取りで近くのラブホテルに入ったのである。
ホテルの部屋に入ると転がり込むようにして座布団の上に横たわった。
早川は大学の制服のまま上から恵美子の顔を覗き込んでいると、
No1のホステスと言われるだけ有って、品のある整った顔にあどけない赤い唇が
潤んで誘いかけるように見える。
「ねぇ、どうしたの、あたし苦しいわ、喉が渇いて仕様がないの、水を呑ませて・・・
ウウン、いや!お口に移して呑ませてくれなくちゃ・・・ねぇ、口移しにして・・・」
甘えて見た。純情な青年の、世間ズレのしていない顔に当惑の色が走ったが、
それでも恵美子に言われた通り、グラスの水差しを口に持っていた。
「ねぇ、早くゥ・・・あたしが喉が渇いて苦しんでいても良いのゥ?」
両腕を伸ばして顔の上の男の首に腕を伸ばした。
「本当に良いんですか?そんな事をしても」
「いや!豊さんの恵美子ですもの、それ位当然じゃないの」
言われた豊は困った様にして居たが、水差しの水を口に含んでから、
恵美子の愛くるしい唇に近づけ、口移しに水を移してやった。
一度、二人の間の敷居が外されると、油紙に火が付いた様なものであった。
「嬉しいわ、豊さん・・・とっても美味しい・・・」
二人の唇が其の侭重なり合って離れなかった。初めて二人が唇を交わし合った。
恵美子は女の体を知らない豊が新鮮なものに思え。此の侭今夜は固い契りを
交わしておきたかった。体と体とで約束を交わさないと、是から豊がイギリスへ
留学して帰るまでの間、安心して待っていられない様な不安があった。
「ねぇ、豊さん、あたし苦しいわ、帯を解いて下さいな。
もう、きゆッと締められているので息が苦しいの」
乱れた裾から赤い燃えるような湯文字(腰巻)が洩れて、若い大学生の彼には、
正視出来ないほど艶めかしかった。
「和服って随分色々な物で締め付けているんだな」と普段、滅多にお目に掛からない、
和服の装いに戸惑いながらも言われた通り帯びに手をかけた。
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「そうよ、あたしまるで夢見ているみたい。貴方にこうして甘えて居られるんですもの。
ねぇ、豊さん、あたしはまだ、初恋ってした事が無いのよ。
豊さんがあたしの初恋の人よ。本当よ」
膝枕になったまま帯を解かせた恵美子は、
「ねぇ、あたし眠くなったわ。抱いて・・・ベッドまで運んで頂戴、
豊さん、今夜は帰さないわよ、良いわね」
首に巻いた腕で男を覗上げると、豊もそのつもりで居たらしく、
「えぇ、帰りませんよ」
「そう、嬉しい、とても嬉しいわ。さぁ、抱き上げて頂戴!
あたしが豊さんを今夜は寝かさないで、ウンと虐めてあげるわよ、ねぇ覚悟しなさい」
「・・・・」
言われた通り恵美子の体を軽々と抱き上げた。次の間には紅葉の葉と花を描いた
絹布団が部屋一杯に敷かれてあった。部屋の襖絵は浮世絵風な男女が、
抱き合っている春画であった。間接照明の青白い明かりが其れを浮かび上げていた。
「恵美子さんは割りと重いんだなぁ」
「そうよ、あたしこれでも裸になると、とてもお肉が多いんだから・・・
豊さん、見たい?」
「・・・・」
「ふゝゝゝ、初心なのねぇ、照れて、真っ赤になってるわ、
ねぇ、あたしが豊さんをこれからうんっと虐めるわよ・・・」
「さあ、あたしが服を脱がせて上げる、この金ボタンを外して上げるから、
ぢいっとしていてね」
恵美子は長襦袢姿のまま上半身を起こすと、横臥した早川豊の制服の
金ボタンを一つ一つ外した。応援団長らしく、ガッチリした逞しい骨組みの胴が、
ランニングシャツ一枚の下に赤銅色に日焼けしていた。
「今度はズボンよ、ベルトを外してあげる」
KU字のバックルを緩めた恵美子は、ズボンを下までずり降ろした時、
大きくテントを張っているトランクスを見て、
「あら!凄い元気!豊さん、あたし頭がクラクラに成って来たわ、
豊さんの息子さんて、随分威張ってるのね」
恵美子は手でそっと握って見た。仮性包茎である。
くるっと握ったものを剝くと、小気味よげに包茎の下から充血した亀頭が出て来た。
「あぁ、恵美子さん!」
「ふゝゝゝ気持ちはどう?ねぇ、じっとしていてね、あたしが好い事してあげるわ」
童貞と言う魅力は男の肌を知り尽くしている恵美子にとっては、
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ご挨拶
Author:万屋 太郎
2006年9月に初稿をUPしてから
早くも14年が経過いたしました。
生まれ育った横浜を離れて6年前の1月に、
静岡県伊東市に移住いたしました。
山あり、湖あり、海あり、の自然環境はバッグンです。
伊東には多くの文人が別荘を持ち、多くの作品を
手がけて居られるようです、私もあやかって、
この自然環境の中での創作活動が出来ればと思っております。
*このサイトは未成年にふさわしくない成人向け
(アダルト)のコンテンツが
含まれています。「アダルト」とは
「ポルノ」のみを指しているのではなく、
社会通念上、
18歳未満の者が閲覧することが
ふさわしくないコンテンツ
全般を指します。
したがって、アダルトコンテンツを
18歳未満の者が閲覧することを
禁止します。
*投稿・御意見・苦情など、何なりとお寄せ下さい。
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