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詩(うた)と小説で描く「愛の世界」 60女の性器再開発。其の一
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60女の性器再開発。其の一

◇不幸を背負った女◇
夕立雲
今から30年前の話だが、当時私は37歳、其の年の夏の夕方、
用事がって福田しずさんがやっている店を訪ねた。しずさんは当時60歳、
亡き友人の母親であり、亭主に先立たれた未亡人であった。

しずさんは60歳に成っていたが小作りで色白、その上に愛嬌が良いせいか店はとても
繁盛していた。だが、しずさんは家庭的にはあまり恵まれなかったようだ。

しずさんの夫は根っからの遊び好きで、親の代からやっている店の仕事は、
しずさんに任せきり、昼日中から酒と女に溺れ、挙句の果てにはアル中になり、
酔って道路を横断中にクルマに跳ね飛ばされてあの世行きになった。

一人息子である私の友人も、店の仕事は全く手伝わず、グレて家を飛び出し、
挙句の果ては年上の性悪女に引っかかり、前の男と切った張ったの大喧嘩になり、
刺し殺されてしまった親不孝の大馬鹿者である。

亭主と息子に先立たれ、不幸な運命に押し潰されても仕方ないのに、
しずさんは弱音も吐かず頑張っていた。

蒸し暑い夏の夕方、しずさんと店先で話し込んでしまい、
気づくと激しい夕立になっていた。降り込む雨で商品が濡れるのを避ける為に、
品物を取り込むのを手伝い、戸を立てると狭い店内は品物で一杯になってしまった。

雨は激しく降り続き、空が一面に暗くなった途端、ビカッと稲妻が走り、
ガラガラ、ドシンッと雷鳴が鳴り響いた。
「うわっ、クワバラクワバラ」
しずさんは両耳を手で押さえて、品物の影に隠れ一生懸命に呪文を唱えている。
私はしずさんに近づき「大丈夫ですよ」と肩を抱いたが、
そのとき雷鳴が大きく轟き、近くに「ドカンッ」と雷が落ちた。

「きゃあ、助けて、ナムアミダブツ」
しずさんはお念仏を唱え、立っている私の腰にしがみ付いて来た。
私は安心させてやろうと背中を撫で、しっかりと抱き締めてやったが、思いがけない
抱き心地の良さに女を感じ、ついムラムラと欲望を燃え上がらせてしまった。


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結城あや16
しずさんを抱き上げ、やにわに口を吸った。しずさんは私の腕の中で藻掻いた後、
「何するの、こんな年寄りに」と言った。
「ゴメンなさい。でも、若い頃から小母さんが好きだったから、
 抱き締めた途端、つい夢中になってしまって接吻したんです」
私は素直に詫びると同時に、自分の気持ちを口にした。

「怒ってるんじゃないの。(こんな年寄りを相手にして)と驚いたの。
 貴方、こんなおばあちゃんでいいんですか?」
予期しないしずさんの言葉に、私の胸は騒ぎ始めた。
「怒って当然なのに許して下さるんですね。
 しずさんは、おばあちゃんなんかじゃない。とっても魅力的ですよ」

私は力強く言って、しずさんを胸の中に抱き締めた。
「恥かしい、この年になって男の腕にだかれるなんて思いもしませんでしたよ」
しずさんははにかみ、私の腕の中で身をよじった。直接の表現こそしませんでしたが、
私がセックスを求め、しずさんは承知してくれたのである。

しずさんを抱き上げ、店の奥へ入ると、上がり框まで進み、
畳の上に優しく押し倒して体を重ねて接吻した。
二度目の接吻ではしずさんの抵抗はなく、それどころか、
官能的な呻き声をこぼし、私が差し入れた舌に舌を絡めて強く吸ってくれた。

体にゾクゾクとする快感が走る接吻で、私は激情に駆られるまま、
しずさんの乳房をワンピースの上から撫で擦った。

弾力に富んだ乳房の感触に私の興奮はますます高まり、
ワンピースの前ボタンを外し、
右手を白いシュミーズの中に差し入れて乳房を揉んだ。

しずさんの口から「ああ、ああっ」と、呻き声がこぼれ出たので、
「気持ちいいですか」と訊くと、首を大きく縦に振って、
「ええ」と恥かしそうに答え、私の首っ玉にしがみ付いて来た。
  1. 老いても尚女
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ご挨拶

万屋 太郎

Author:万屋 太郎
2006年9月に初稿をUPしてから
早くも14年が経過いたしました。

生まれ育った横浜を離れて6年前の1月に、
静岡県伊東市に移住いたしました。
山あり、湖あり、海あり、の自然環境はバッグンです。
伊東には多くの文人が別荘を持ち、多くの作品を
手がけて居られるようです、私もあやかって、
この自然環境の中での創作活動が出来ればと思っております。

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