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詩(うた)と小説で描く「愛の世界」 従兄妹同士。其の一
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従兄妹同士。其の一

◇女房の尻に敷かれた亭主◇
景色012
「ちょつと、栄養ドリンクが切れてんでぇ倉庫から持ってきてや」
二階の部屋で茶をすすっていると、階下の店から妻の大声が聞こえた。
私達夫婦は富山県の某市で薬店を営んでいる。

「早よしてゃ」
構わず茶をすすっていると、妻が矢の様に催促してくる。
私は「わかったと」と返事をして立ち上がった。
「ほんまに、愚図いんやから、勇実ちゃんはぁ」
と、店に顔を出した私に、妻はそう言った。

ここまで読んだ皆さんは、私が女房の尻に敷かれていると思ったことだろう。
だが、そうではなくて妻は私に甘えているのだ。口ではきついことを言いながらも、
私のことを「勇実ちゃん」と呼ぶ妻の目は、笑っている。

いまだに夫婦二人っきりの時の妻の振る舞いは新婚当時と変わらない。
あるいは、このことはかえって変なのかもしれないが、今の生活を築くまでの
波乱に富んだ道程が、私達夫婦をこのようにしたのだ。

私と妻の純子は、実は従兄妹同士である。私達は同じ村の出身で、実家は隣同士だった。
一つ下の純子とは幼い頃から何時も一緒に遊んでいた。二人の家は農業を営んでいた。
農業といっても、地主から土地を借り受けて細々とやっているだけで、生活は苦しかった。
生活環境や家庭環境が似ているせいか、私達は本当の兄妹のように仲が良かった。

思い返すと、純子は早熟であった。小学校五年になる頃には、乳房が膨らみ始めていた。
今の子供は発育がいいので、是くらいが標準なのかもしれないが、
当時の同級生の女の子の胸は皆ペタンコだった中で、純子の胸の大きさは目立っていた。

しかし、私は妹のように思っている純子の事を、女として意識する事などなかった。
そんな私の意識を変える出来事があった。あれは、私が中学一年、
純子が小学六年の夏休みに入って間もない暑い日のことだった。


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◇探し物は何ですか?◇
湖底に沈んだ故郷08
「勇実ちゃん、遊ばへん?」
私が宿題に取り掛かっていると、純子がやってきた。
「オマエなぁ、そっちの方が年下なんやから、その“勇実ちゃん”言うのやめてくれへんか。
 オレもう中学生になったんやし、オレの友達の前でそない呼ばれんの恥かしいんやで!」
「かまへんやん。そやかて、勇実ちゃんは勇実ちゃんやもん。あ、そやそや。
 そんなことより川に泳ぎにいかへん?ええ場所見つけたんや」

山間の農村なので海はない。私が通っていた中学校にはプールすらなかった。
村の小学校にはプールは有るには有ったが、すでに卒業した私が行ける訳がないし、
それに小学校のプールは日によって各学年に割り振られているので、
純子にしたところで泳ぎたい時に泳ぐ事は出来ない。

川で泳ぐ事は危険だという理由で禁じられていたが、そんなことを守る学童はいなかった。
既知の場所に加えて、私達のような悪ガキどもは、泳ぐ場所を色々と開拓したものだ。
そして新しい場所を見つけた者は、人気者になれた。

「このクソ暑いのに勉強したかて、はかどれへんやろ」
確かに、私は脳みそがうだりそうな暑さに辟易していた処だった。
「うちと泳ぎに行こうなあ。服の下に、もう水着着てんねんで。それに、
 うちが見つけた場所、真っ先に勇実ちゃんに教えたっとるんに・・・な、ええやろう?」

結局、私は純子と一緒に泳ぎにいくことにした。川での水浴びは気持ち良かった。
私達はさんざんはしゃいだ。秘密の場所というだけあって他に来る者はなく、
ゆったりと心地よく遊べた。
楽しい時間は過ぎるのが早い。気がつけば、陽は傾きはじめていた。

「ぼちぼち、帰らへんと」
「ああ、おもろかった。うち、水着を着替えてくるよって」
純子は木立ちの方へ入って着替えにいった。純子が立ち去った場所に目をやると、
白いタオルのようなものが落ちていた。拾ってみると、それはブラジャーだった。
「アホやなあ。落としていっとるわ」
  1. 夫婦の今と昔
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ご挨拶

万屋 太郎

Author:万屋 太郎
2006年9月に初稿をUPしてから
早くも14年が経過いたしました。

生まれ育った横浜を離れて6年前の1月に、
静岡県伊東市に移住いたしました。
山あり、湖あり、海あり、の自然環境はバッグンです。
伊東には多くの文人が別荘を持ち、多くの作品を
手がけて居られるようです、私もあやかって、
この自然環境の中での創作活動が出来ればと思っております。

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