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詩(うた)と小説で描く「愛の世界」 加筆・再構成。父の遺品の中から。其の五「初夜」
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加筆・再構成。父の遺品の中から。其の五「初夜」

私には父が何故こう言う文章を書き残したのか、
その真意は判りかねますが、又何処までが体験か、
何処からが創作なのか、見極め様が無いのですが
「小説」に出て来る「澄子」は、字こそ違え亡き母も
「寿美子」だったので、父と母の出会いから結婚までを
小説風に書き残した「実話」に思えるのです。
因みに父母が結婚したのは、昭和17年の事ですから
新婚旅行等も無く結婚式は自宅で行われて居た時代です。
imgfe5f99a5zik3zj.jpg
綾子さん、お約束なので、とても恥ずかしいけれど、
お手紙差し上げます。女学校を卒業する時、
お互いに結婚したら、その模様を知らせ合おうと約束
しましたね。あなたも秋には挙式なさるとの事、私の方が
半年ほど先に体験する事に成ってしまいましたので、
何かとご参考になるかと、隠したて無しで、
初夜の有りの侭を書いておきました。

三々九度の盃ごとが済むと、私は仲人さんに手を取られ
新居の寝室に案内されました。
新居は私達の為に夫の実家の敷地内に増築された
離れの様な別棟でした。質素な作りでしたが、
此処が是からの私達の新居かと思うと
改めて身の引き締まる思いでした。

夢み心地の私の目には、寝室の夜具が恐ろしげに映り、
是から営まれる夫婦としての儀式に期待と恐怖が入り混じり
身体が震えて居りました。

夜具の枕元には衣桁掛けがあり、二枚屏風が立って居ました。
教えられた通り、私は屏風の陰で、緋のお腰ひとつの姿に成り
床の中に横たわりました。

新婚初夜とは言え、私達は既に男と女の行為は一度だけ
ですが経験済みです。夜這いが公然と行われて居る田舎の
事ですから、さして恥ずかしい事では無いと思い極普通に
求め合い結ばれて居りました。然し改めて夫婦と成って迎える
夜は特別な思いが有ります。

夫が私の横に入って来ました。
「澄子今日は疲れただろう、ようやく二人だけに成れたね、
 初めてじゃないんだから、そんなに硬くならないで良いんだよ」
耳元で優しく言って呉れる夫の言葉にホッとしたら、たまらなく
甘えて見たくなってしまったのです。

「震えてるのかい、寒いんだったらもっとこっちによりなよ」
夫の手が私の肩に回ると、ぐっと抱き寄せられました。
と、その時には唇に唇が触れ、熱い口付けをされていたのです。
それがどんなに、気持ちよかったか、お察し下さい。


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里中亜矢子
私が接吻に酔っているうちに、夫の手はそっとお腰を上に
捲り上げたのです。愈々なのか、(優しくしてね)、と私は
小さな声で言って目を瞑りました。夫は指先を陰門の割れ目に
さしてくじりながら、奥へ奥へと入れるのです。

私は次第に夢心地に成っていました。恥ずかしさも忘れて
陰門で夫の指を締め付けて、快感に身悶えたのです。
ヌルヌルするお湯の様な物が、奥の方から溢れて来るのです。
いつしか私の足も腰も痺れていました。

夫は愈々激しくくじるので、私は堪らずに「あなたっ」と叫んで
仕舞いました。同時に奥からどっと溢れた淫水が、夫の指を
浸したようでした。綾子さん、私がどんなに恥ずかしかったか、
判って頂けるでしょうか。
生まれてから今日までの十九年、親にも見せた事の無い陰門を
愛する人に触れられ、くじられ、押し入れられたあの日から半年
痛いだけだったまぐあいが、これほど心地良いとは・・・・
結婚が別世界だと言う意味が、初めて判りました。

夫もたまらなくなったのでしょう、私の手を導いて陰茎を握らせたのです。
私は握ったまま暫くじっとしていました。でも夫が私の陰門をこんなにも
弄うのですから私だって、て思って手に力を入れて握り締めて見ました。
すると手の中の物は、熱しきっていて、強く脈打って居るのです。
こんなに太く逞しいものが私の中にはいるのです。チョツト怖いぐらいです。

夫は休まずに子宮の方まで指を這い進めます。
私の高ぶりは更につのって、熱くヌルヌルしたものが、止め処なく出てきます。
私も負けずに、手の中のものを撫でたり揉んだり、さらには上下に波の様に
動かすと、私と同じ様に、トロトロとお汁を出し始めました。

「ねぇ、澄子のなかに、入れて良いかい」
夫の声も興奮で上ずっていました。私はうなずくと、弄るのを止め、
大きく股を広げました。夫は私の足の間を移り、いきり立った先端を、
私の淫核に触れさせ、暫く擦っていましたが、やがて陰門に当てると、
一気に押し込みました。僅かに痛みを感じましたが、殆ど抵抗も無く、
あれほど大きいものが、子宮に届くほどに嵌りました。
私は思わず大きな吐息を洩らすのでした。
H-11X.jpg
夫は私の陰門に手を伸ばすと淫核を弄り始めました。先刻とは又違った
気持ちの良さに、私は堪らず呻いて仕舞いました。
すると今度は、両手を腰に回して、持ち上げるように抱きました。
お尻を押し付けて来るのです。陰茎は膣内一杯にひろがり、腰を大きく、
あるいは小さく使うのです。私も少しは腰が使えそうに思えたので、
夫の動きに合わせて見ました。

呼吸が益々乱れて来ます。夫も獣のように唸り始めました。
とうとう私は耐えられなく成りました。私は身震いするのを感じるのと同時に、
陽物に激しいほとばしりを浴びせるのを感じました。

夫に確り抱き付き、その胸に顔を寄せて居ますと、夫の昂ぶりは
一層つのたらしく、大きく使って居た腰が小さく早く成って来たのです。
私はさながら夢の国をさ迷って居る様な心地でした。
その時夫の呻きが一瞬止まり、夫の陽物から熱いものが子宮に
注がれたのでした。夫は腰を使うのを、暫く私を抱いていました。

この時が男女の性交で一番充足した瞬間だとは、後の経験で
わかったことです。私はその時、小さく腰を使って見ました。
すると夫は困ったように顔をしかめ、
「気をいったばかりだから、腰を使われるとくすぐったくて駄目なんだよ」
と言うのでした、男の人の身体ってそう言うものなのかと、
妙なおもいがしたものでした。

それから教えられたように、夫の陰茎を握って徐々に抜き、
桜紙で拭いて後始末を済ませました。
夫は拭かれながら、目を細めて「ありがとう」と言いました。
その後、今度は夫が私の陰門を、淫核から膣内奥深くまで
拭いて呉れました。

私の身体は、未だ火照りが収まらないのか、丘がふっくら
膨らんで居るようでした。夫の手がそこを優しく撫でて居るので
私も夫のを玩具の様に弄んでいましたが、いつの間にか、
握ったまま眠り込んでしまったようです。
目が覚めると、外はもう明るく、夫は私の中に指を入れて
眠っていました。こうして私達の新婚初夜は、静かに明けたのでした。
(この章終わり)
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ご挨拶

万屋 太郎

Author:万屋 太郎
2006年9月に初稿をUPしてから
早くも14年が経過いたしました。

生まれ育った横浜を離れて6年前の1月に、
静岡県伊東市に移住いたしました。
山あり、湖あり、海あり、の自然環境はバッグンです。
伊東には多くの文人が別荘を持ち、多くの作品を
手がけて居られるようです、私もあやかって、
この自然環境の中での創作活動が出来ればと思っております。

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