若い性を共有する享楽夫婦。其の六
◇四人だけの宴◇
親睦会と銘うって、夫が私と原島豊、川西麻子を一堂に集めて
酒宴を開く事が屡有りました。不倫をしている者同士二組が顔をあわせるという行為は、
私達夫婦にとっては中々興味深く、かつ刺激に富んだ戯れだったのです。
その一方で、原島と川西麻子の心境はかなり複雑だったに違いありません。
私達夫婦と酒を飲みながら、彼等は何時もどこか落ち着かない様子でした。
私達は毎回、夫の行きつけの小料理屋で酒宴を催していました。
座敷の個室を借り切り、テーブルを挟んで私と原島、夫と川西とが隣り合わせに
座る様夫が段取りしたものでした。
「そろそろ、原島君も身を固めんといかんな。やはり家庭がしっかりしていないと、
男は仕事に打ち込めないよ。田舎のご両親も心配していらっしゃるんじゃないか?」
酒宴となると、決まって夫は原島の結婚話を持ち出しました。
すると、これまた約束のように原島はこう答えるのでした。
「はあ・・・。しかし、なかなか良い人が見つからなくて、
社長のお宅を見ていると、本当に羨ましくなるのですが、
奥さんのような方がいれば、何時でも結婚したいと思ってます」
そう大胆に言い放ったあと、必ず原島は私に意味有り気な視線を送ったものです。
この視線にぶっかると、私は柄にもなくドキマギしてしまいました。
「ほう・・・ウチの女房が理想なのかね。こりゃあ、原島君も目が高い。
私もこいつと結婚して、本当によかったと思っているんだ」
冷やかすように夫に見詰められると、こんどはイタズラを見つかった子供よろしく
首をすくめる私でした。私を挟んで男二人が火花を散らしているさまは、
けれど何とも快いものでした。
「お年頃と言えば、麻子ちゃんももう二十三だったわよね。どうなの、結婚の予定は?」
次は私が川西麻子をからかう番でした。
矛先が自分に向けられると、忽ち麻子の雪白の頬が紅潮し、
「私も・・・、まだ結婚なんて考えていません」
「まあ、あなたほど可愛らしい人に、恋人がいないなんて信じられないわ」
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驚いたように私はわざとらしく麻子を夫と交互に見やりました。
麻子はただ俯くばかりで、夫はニヤニヤ笑うだけでした。
夫と私は、二人にしか分からない目配せを送り合っていました。
(あなたって、本当にいけない人ね。こんな純情な女の子を夢中にさせてしまって・・・)
(おまえこそ、やるじゃないか。原島はおまえに首ったけだぞ)
私たちはこの心理ゲームを心の底から楽しんでいました。
何も知らない若者二人の肉体ばかりか、心までも夫婦間の刺激剤として
弄んでいたのです。本当に悪い夫婦です。
「しかし何だな、こうやって見ていると、原島君と麻子ちゃんは結構お似合いなんじゃないか」
「そうね。年も釣り合いがとれているし、ふたりとも美形だし・・・」
私達が口を揃えると、原島も麻子も憮然とした表情になりました。
まったく、若者というのはどうしてこうも可愛いのでしょうか。
さらにトドメを刺すように、夫が言い放ちました。
「おまえ達が結婚する事になったら、オレ達夫婦が仲人になってやるからな」
「本当よ、まかせといて」
すると、隣りにいる原島が私の太腿をギュッと抓りました。
テーブルの向こう側でも、麻子が夫の太腿に同じ事をしていたに違い有りません。
酒宴が終わった後、私と夫はラブホテルに寄ることを習慣にしていました。
酒宴の興奮を引きずったまま、
私たちは新婚当時の情熱をホテルで狂おしく甦らせるのでした。
END
親睦会と銘うって、夫が私と原島豊、川西麻子を一堂に集めて
酒宴を開く事が屡有りました。不倫をしている者同士二組が顔をあわせるという行為は、
私達夫婦にとっては中々興味深く、かつ刺激に富んだ戯れだったのです。
その一方で、原島と川西麻子の心境はかなり複雑だったに違いありません。
私達夫婦と酒を飲みながら、彼等は何時もどこか落ち着かない様子でした。
私達は毎回、夫の行きつけの小料理屋で酒宴を催していました。
座敷の個室を借り切り、テーブルを挟んで私と原島、夫と川西とが隣り合わせに
座る様夫が段取りしたものでした。
「そろそろ、原島君も身を固めんといかんな。やはり家庭がしっかりしていないと、
男は仕事に打ち込めないよ。田舎のご両親も心配していらっしゃるんじゃないか?」
酒宴となると、決まって夫は原島の結婚話を持ち出しました。
すると、これまた約束のように原島はこう答えるのでした。
「はあ・・・。しかし、なかなか良い人が見つからなくて、
社長のお宅を見ていると、本当に羨ましくなるのですが、
奥さんのような方がいれば、何時でも結婚したいと思ってます」
そう大胆に言い放ったあと、必ず原島は私に意味有り気な視線を送ったものです。
この視線にぶっかると、私は柄にもなくドキマギしてしまいました。
「ほう・・・ウチの女房が理想なのかね。こりゃあ、原島君も目が高い。
私もこいつと結婚して、本当によかったと思っているんだ」
冷やかすように夫に見詰められると、こんどはイタズラを見つかった子供よろしく
首をすくめる私でした。私を挟んで男二人が火花を散らしているさまは、
けれど何とも快いものでした。
「お年頃と言えば、麻子ちゃんももう二十三だったわよね。どうなの、結婚の予定は?」
次は私が川西麻子をからかう番でした。
矛先が自分に向けられると、忽ち麻子の雪白の頬が紅潮し、
「私も・・・、まだ結婚なんて考えていません」
「まあ、あなたほど可愛らしい人に、恋人がいないなんて信じられないわ」
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驚いたように私はわざとらしく麻子を夫と交互に見やりました。
麻子はただ俯くばかりで、夫はニヤニヤ笑うだけでした。
夫と私は、二人にしか分からない目配せを送り合っていました。
(あなたって、本当にいけない人ね。こんな純情な女の子を夢中にさせてしまって・・・)
(おまえこそ、やるじゃないか。原島はおまえに首ったけだぞ)
私たちはこの心理ゲームを心の底から楽しんでいました。
何も知らない若者二人の肉体ばかりか、心までも夫婦間の刺激剤として
弄んでいたのです。本当に悪い夫婦です。
「しかし何だな、こうやって見ていると、原島君と麻子ちゃんは結構お似合いなんじゃないか」
「そうね。年も釣り合いがとれているし、ふたりとも美形だし・・・」
私達が口を揃えると、原島も麻子も憮然とした表情になりました。
まったく、若者というのはどうしてこうも可愛いのでしょうか。
さらにトドメを刺すように、夫が言い放ちました。
「おまえ達が結婚する事になったら、オレ達夫婦が仲人になってやるからな」
「本当よ、まかせといて」
すると、隣りにいる原島が私の太腿をギュッと抓りました。
テーブルの向こう側でも、麻子が夫の太腿に同じ事をしていたに違い有りません。
酒宴が終わった後、私と夫はラブホテルに寄ることを習慣にしていました。
酒宴の興奮を引きずったまま、
私たちは新婚当時の情熱をホテルで狂おしく甦らせるのでした。
END
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ご挨拶
Author:万屋 太郎
2006年9月に初稿をUPしてから
早くも14年が経過いたしました。
生まれ育った横浜を離れて6年前の1月に、
静岡県伊東市に移住いたしました。
山あり、湖あり、海あり、の自然環境はバッグンです。
伊東には多くの文人が別荘を持ち、多くの作品を
手がけて居られるようです、私もあやかって、
この自然環境の中での創作活動が出来ればと思っております。
*このサイトは未成年にふさわしくない成人向け
(アダルト)のコンテンツが
含まれています。「アダルト」とは
「ポルノ」のみを指しているのではなく、
社会通念上、
18歳未満の者が閲覧することが
ふさわしくないコンテンツ
全般を指します。
したがって、アダルトコンテンツを
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