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詩(うた)と小説で描く「愛の世界」 時代小説・旅道連越路春。其の十六
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時代小説・旅道連越路春。其の十六

*表題は『旅は道連れ越路の春』と読む。
旅道連越路春38(上越・高田城三重櫓)
◇玄庵ゴマの蝿に奇遇の事
宵に一度、夜中に一度、明け方に又抱き合うと云った具合で、
長らく交合の機会から遠ざかっていたお恵は飽くことを知らなかった。
お恵は一年間の憂鬱を一時に吹き飛ばして、
明るく元気になり血色も見違える程良くなった。

その報告が熊野屋に達すると、それが評判に成って、
玄庵はあっちこっちで引っ張り凧になったが、十日歩度の間に出来るだけ
病家を見舞ってやって、愈々出発と云う事になると、お恵からは云うまでもなく、
方々から謝礼が来たので、宿の払いを済ませても十二分の旅費が出来たので、
名残を惜しむお恵に別れて糸魚川を出発し、その日は名立に泊まって、
翌日、有間川を渡り高田に入り、太田屋良助と云う宿に着いた。

処が玄庵が風呂から上がって来て部屋の障子を開けた途端に、隣の部屋の
障子が開いたので、どんな客人だろうと思って一旦這入ってからそっと顔を出すと、
手拭いをさげて今廊下を曲って行く男の顔は、なんと十日前に糸魚川の熊野屋方で、
すっかり旅費を巻き上げられた、加島屋博次と名乗ったあのゴマの蝿に違いなかった。

「伊助、この間のゴマの蝿が隣の部屋に泊まっているぜ」
「えっ、ほんとうですかい、やろう!とっちめてやりましょう」
「逸るんじゃねぇ、やいやい騒ぐより今晩あいつを眠らせて、
 持っていやがるだけ取り返す事にしょう」
「そいつは面白い、あっしゃちょいと連れの男を覗いて来ますよ」

伊助は部屋の外へ出て暫くすると戻って来た。
「先生、驚いちゃいけませんぜ、あいつの連れはねぇ・・・」
「何だ、思わせ振りな変な笑い方をしやがって」
「それがね、頗る良い別嬪なんですよ」
「何だと、女だって」
「それ見なせい、眼の色が変わった」
「俺の目の色は何時だってこれだよ、しかしそいつはうっかりすると、
 財布どころか一番大切なものまでもやられるぞ、
 まてまて俺にちょつと考えがあるからよ」


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旅道連越路春39
その内に男が帰って来ると、入れ違いに伊助の云った女が出て行くらしかった。
すると玄庵はまた手拭を提げて女の後を追った。そっと風呂場の外で宿の浴衣を
脱いだ玄庵は、いきなり戸口を開けて這入って行った。

首まで湯に浸かっていた女はびっくりして立ち上がろうとしたが間髪を入れずに
玄庵は湯船へ飛び込むと、
「お女中、だしぬけに驚いたろうが話があるのだよ」
そう云って腰を浮かしている女の肩を押さえた。

それから玄庵は女に、連れの男はゴマの蝿である事、自分達もひどい目に逢った事、
今晩男をこれこれで眠らせるから、女中が合図した時は精々男に勧めて、
女が飲んではいけない事。
それだけの事を口早に女に話すと、女はびっくりすると同時に玄庵の親切を喜んだ。

「有難うございました。今日昼頃、道で一緒になったのですが、
 お陰で助かりました。優しそうな人だったので・・・」
「うっかりすると、今晩あたり女の一番大切なものまで盗まれる処だったよ、
 危ないところだわな」

そう云って何気ない振りをして女の腿の間へ膝を入れると、
女は別に其れを避ける様子もないので、玄庵はだんだん大胆に膝を進めていった。
女の陰毛が膝に触った。それでも女は逃げもしない・・・
玄庵はくらくらと烈しい欲情を感じたて、女の身体を抱いた。
そして女の陰門にぐっと膝を押付けた。

すると女の膝に湯の中で恐ろしく勃起した玄庵の男根が触った。

玄庵は柔らかい女の陰門をくじるように膝動かして、女の顔を見ると、背中に廻した
玄庵の胸を退け様ともせず、少し顔を仰向けて眼をつぶりながら、恍惚となっていた。

女は不意に立ち上がったかと思うと、玄庵の耳に口をつけて、
「あんまり遅くなると変に思われるわ、この続きは晩にね、あたし、芳乃と云うのですよ」
女はそう云うと洗いもせずにさっさと出て行った。お預けを食った玄庵の男根は
愈々勃起してヅキヅキと疼いていたが、仕方無しに身体を拭いて出て行った。
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ご挨拶

万屋 太郎

Author:万屋 太郎
2006年9月に初稿をUPしてから
早くも14年が経過いたしました。

生まれ育った横浜を離れて6年前の1月に、
静岡県伊東市に移住いたしました。
山あり、湖あり、海あり、の自然環境はバッグンです。
伊東には多くの文人が別荘を持ち、多くの作品を
手がけて居られるようです、私もあやかって、
この自然環境の中での創作活動が出来ればと思っております。

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