珠江夫人五十歳。其の六
すれ違う対向する観光バスの窓際の乗客がおやっという表情を示したが、
直ぐに後方へ走り去った。
結合している腰の部分は車体で見えないはずだけど、
加藤夫人の微妙な上下運動は誤魔化せない。
「見られたわね」
『そうだね。でも何処の誰だか判りはしないよ』
バスの中で気持ちの良い男女の一戦を終えると、又例のパンツを穿かせた。
「あんまりスイッチを入れないでね」
「さあ、約束は出来ないよ」
やがてバスは南伊豆の温泉街に入っていった。
私は密かに此処に加藤夫人を接待する為の男性を二人呼び寄せていた。
右手には穏やかな太平洋の海原が秋の日を受けてきらきら輝いている。
バスは温泉街のバスターミナルに到着した。バスから一番最後に降り立った
加藤夫人は出迎えの人が居る事に驚いていた。
「やあ、高石さん、お待ちして居りましたよ」
七十歳とは思えない髪黒々で目も歯も魔羅も達者な橋本老人が、
明るい黄色の愛車から降りて、声を掛けてきた。
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そして反対側の助手席から降りて、ニッコリ笑いかけてきたのは、
まだ幼さの残る大学二年生の相沢青年である。彼は橋本老人の娘孫に成るのだ。
彼は童顔に似合わず橋本老人譲りの巨根の持ち主で、家庭教師先の母親相手に
性技を磨いてきた中々の業師である。
今夜の旅館での性の饗宴では加藤夫人を悶絶させる威力を発揮する秘密兵器である。
二人の表向きの名目は、町の案内役であった。
『この人たちは、僕の釣り仲間で地元の人達なんだ。南伊豆を案内してあげようと
言って来てくれたんだよ』
私は後ろを振り向いて加藤夫人にを紹介してあげた。
まさか出迎えの二人は優雅な和服姿の加藤夫人が電動バイブ付きパンツを
着用しているなんて想像もしないだろう。
私は二人に今日旅館に着いてからの加藤夫人へのセックス接待作戦を伝えていたから、
内心はわくわくしていたに違いないが、表向きはそんな素振りは微塵も見せず、
丁寧に加藤夫人に挨拶していた。
橋本老人は乗車を促した。私は密かに電動バイブのスイッチを押した。
初対面の男性を前にして、加藤夫人は歩かねば成らず、声をあげる事も出来ず、
困惑の表情で私を睨んだ。アソコを甘く刺激する振動によって快楽感覚の上昇を
必死に堪えている。顔が真っ赤になってきた。
私はとぼけて、
『奥さん、如何かなさいましたか、顔が変で歩き方もおかしいですよ』
「いえなに・・なんでもないですわ・・」
早速、橋本老人の車の後部座席に乗り込み、近くの観光名所へと車を走らせた。
私と加藤夫人は最初後部座席に離れて座っていたが、膣内部でくねるバイブの快感に
耐え兼ねてか、無言の侭私にしなだれ掛かる様にして身体を震わせている。
顔からは脂汗をタラタラ流しながらも喜悦の声が上がりそうなのを必死で堪えている。
ついに加藤夫人は意を決した様に私の耳元に喘ぐように囁く。
「ねえ、お願いだからスイッチを止めてよ」
『条件が有るよ、それを守るなら』
「守る、守る、何でも良いから早く言ってよ」
運転席の橋本老人がちらっと後ろを見た様な気配がした。
『今夜は、あの二人にもオマンコさせて呉れるか』
「いいわ。させるから早く止めてよ」
私はスイッチを止めた。でも其れは一時的なものであった。
海岸へ出て暫らく四人で歩いてみた、三十分程の散策を無事に終えて、
加藤夫人はもうスイッチを入れられる危険には安心仕切っていた。
とはいえ膣内部に太い電動バイブを咥え込んだまま海辺を歩くのだから、
たとえスイッチを入れなくてもそれだけでも凄い刺激である。
昔から長い道のりを歩いた後の女性のオマンコは最高だという。
『奥さん、ほら擦れ違う人がじろじろ見ているじゃないですか。
もっと自然に歩けないものですかね』
「だって高石さん、酷いじゃ有りませんか。あんなものを入れさせておいて」
車に戻る途中に観光客相手の休憩場所があり、売店やトイレが有るので、
バスガイドに連れられた環境客で賑わっていた。
その客の多い中で、私はそっとスイッチを入れた。
「アッ」
加藤夫人は歩みを止めた。そして直ぐに私を睨んだ。私は知らん顔して視線をそらした。
「ひどいわぁ、ひどい。高石さんって、止めてよ。ほら歩けないじゃないの」
加藤夫人はついにしゃがみ込んでしまった。
彼女の身体の最も恥かしい部分に、嵌めこまれたバイブの亀頭に似た先端部分は、
子宮周辺の膣奥を抉るように動いている筈である。
セックスに飢えていた加藤夫人が、この甘い拷問に耐え切れる筈が無い。
爽やかな秋空の下、心地良い海風が吹き渡る砂浜で、密かに加藤夫人の肉体の中で
バイブが卑猥な振動で快感を増幅させていようとは想像だにしがたい事実であった。
「高石さん、そろそろ旅館に戻ろうよ」
橋本老人が声を掛けると共に、もう勘弁してやれ、と言うようにウインクした。
一時間ほど費やした海岸周辺のドライブのあと、目的の旅館に着いた。
- 温泉旅行
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ご挨拶
Author:万屋 太郎
2006年9月に初稿をUPしてから
早くも14年が経過いたしました。
生まれ育った横浜を離れて6年前の1月に、
静岡県伊東市に移住いたしました。
山あり、湖あり、海あり、の自然環境はバッグンです。
伊東には多くの文人が別荘を持ち、多くの作品を
手がけて居られるようです、私もあやかって、
この自然環境の中での創作活動が出来ればと思っております。
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